セリューションに類似した治療には注意を
脂肪幹細胞を抽出する医療機器メーカー
最近では幹細胞を使った再生医療をうたった豊胸術の広告が多く見られます。
セリューションは、幹細胞を確実に抽出できる医療器械で、各大学でも使用されています。 器械が精密でないと純度の高い幹細胞を抽出することができません。粗悪な器械もあるようです。
数年前には韓国製の幹細胞抽出器械で、問題が生じたことも耳にしたことがあるかもしれません。 自分が行いたいクリニックでは、どこの国が製造した器械メーカーなのか?どのように幹細胞を抽出しているのか?を聞いてみるとよいでしょう。
海外の医学論文で、幹細胞を抽出するための細胞を分離する4つを代表する器械を比較したデーターが発表されましたのでご紹介します。
出典;Plastic and Reconstructive Surgery.2013;932-939
セリューション以外の器械
アメリカ製
*CALと言われるものに用いられているようです。
*すべて器械でできず、手動で行わなければいけません。また、ちり、ほこりが入る余地があるとも言われています。
CHA Biotech Cha-Station
韓国製
*国内ではあまり使われていないようです。
Medi-Khan'sリポキット
韓国製
*コンデンス法と言われるもので、国内では「コンデンスリッチ」に採用されています。
*幹細胞単独で抽出するわけではないので、効果はセリョーションより効果が低いと報告されています。
*細胞の分解時に用いられる酵素が、高濃度に残ると言われ安全性に疑問が残ります。
Cytori社 セリューション・システム
アメリカ製
活性化された細胞の比較
幹細胞を含んだ活性化された細胞の数を表しています。1gにどれだけ活性化された細胞があるかを比較したグラフです。
肝心の幹細胞の数はセリューション25万/gが一番多く、1g中25万。2番目に多かったのが、手動で行う器械CALで10万/gです。
コンデンス法は、3万/gしかありませんでした。
セリューションが幹細胞の数がもっとも多く、コンデンス法と比較しても8倍の量の活性化された細胞があることがわかりました。
残っていて好ましくない酵素が一番多いコンデンス法
すべての工程が終わった時点での酵素の量を比較したところ、コンデンス法は、残っていて好ましくない酵素が一番残っていました。
人間の場合、残された酵素がどのような作用があるのかわかっていませんが、動物実験では、脳卒中を起こす報告がされています。 残っていないことに越したことがないでしょう。
※酵素...細胞を分離するには、酵素が必要ですが、最終工程においては、限りなくゼロでないと安全性が高いとは言えません。 4つの器械では、セリューションは残っている酵素の量が一番少なく、安全性が高いことがわかります。